BOSS DD-7 Digital Delay (Modified)

高音質で多機能なディレイエフェクターだが、少し使いにくいところがあるので改造した。

BOSS DD-7 modified

本機の肝はステレオ仕様のディレイエンジンで、ステレオ入出力時にはA・B各チャンネル並列で動作させたり、左右交互にディレイ音が聞こえるパンニングモード(所謂ピンポンディレイ)や、互いのチャンネルにフィードバックされるクロスディレイなども出来るようになっている。

しかし、その切換え操作が面倒くさい。
設定モードに入るためには、INPUT-Aにプラグを接続したままでINPUT-Bのプラグを一旦抜いた状態にして、ペダルを踏み込んだ状態でB端子にプラグを挿し直すという操作が必要。簡単そうだが写真のようにペダルボードにギチギチに組み込んだ状態では難しい。

そういう訳で 「INPUT-B端子の抜き挿し」 の代わりになるスイッチを付けることにした。

【操作部アップ】
BOSS DD-7 modified
LEDの左にモーメンタリ動作・通常オープンの押しボタン式スイッチを配置。写真では設定モードに入っているためLEDがオレンジ色に点灯している。
使い方は、ボタンを押しながらペダルを踏んづけてホールド、その状態でボタンを先に離すと設定モードに入る。 ←取説に沿った流れだと基本はこれだが、ペダルを先に踏んでもOKだった。
要は、ペダルが踏まれている状態にあるとき、押しボタンスイッチの状態がONからOFFへ変化したことを受けて本機は設定モードに入る ― ということだ。
以降はMODEつまみで右から3つに割り当てられている動作モードを選び、ペダルスイッチを踏むと確定 → LEDが数回高速点滅して内部メモリに設定が書き込まれ、通常モードに戻る ― という流れはノーマルと同じ。
ただし途中でボタンを押せば何も変更せずに設定モードから抜けられるようになった。
青地に白文字の表示板はプラスチックの薄板にインクジェットシート貼りで新規に製作した物だが、ノーマルの銀文字と比べると周辺環境の映り込みが皆無で、感動するぐらい視認性は良好。

スイッチはRm1xの修理用にストックしていた物をそのまま使用。ブラケットを作ってLED基板と共にネジ止め。
基板を裏から押さえる格好になるので、長円形に掘ってある箇所はLEDのハンダ山部分の逃げ。
BOSS DD-7 modified

強度の高い3mm厚の塩ビ板の上に、加工性の良い3mm厚発泡塩ビの積層。
作例では黒だが、組込み段階での作業性の面から透明材の使用がおすすめ。
ネジはM3タッピング(裏蓋固定用と同径・同ピッチ)の10mm長が必要。
BOSS DD-7 modified

最初は横並びのリード配置で垂直にコネクタを付ける方式で進めたが、メイン基板上の部品と干渉したので、リードを縦並びにしてコネクタを横向きに変更。
スイッチはガタつき防止のためホットボンドでブラケットに固定。
BOSS DD-7 modified
BOSS DD-7 modified

コネクタは干渉部位を削り、長さもギリギリまでカットして何とか収めた。
BOSS DD-7

配線はメイン基板から。リード線長さは11〜12cm程度。分岐部分はハンダ付けして写真のように収縮チューブで保護すれば万全。
(入力ジャック基板から取ったり、黒線=グランド側をLED基板固定ネジなどから取る方法もありますが、確実性・メンテナンス性の面からお薦めしません。)
BOSS DD-7 modified
BOSS DD-7 modified

(※DIYでの修理・改造は自己責任でお願いします。この記事を元に工作を行った結果について、筆者はいかなる責任も負いかねます。)

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使用撮影機材:
SONY α57 + Tamron SP AF 60mm F/2 Macro, α57内蔵フラッシュ + イマジェニーク クリップオン・ソフトライト・スクリーン

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