PreSonus FIREBOX

コンパクトながら入出力の充実したオーディオ/MIDI インターフェイス。音もまずまず。
が、made in China ならではのマイナートラブルもあり。

【電源トラブル】
使い始めて数年経った頃からFireWireからの電源供給だけでは起動しなくなった。一旦電源アダプタを繋いで起動してしまえばアダプタを外しても動作する。
純正の電源アダプタはAC16V出力だが、本体側は直流にも対応しているのでDC12V〜24V 10W センターピン2.1mm・外径5.5mmの汎用品が使える。(極性なし)
バスパワーだけで正常に動くとしても、現場で使う場合は常時電源アダプターを繋いでおくのがおすすめ。

【ボリュームノブのガタと音量不揃い】
PreSonus FIREBOX

上の写真で10時方向を向いているMAIN LEVELノブにガタがあり、左右チャンネル間で音量レベルの違いが大きいので分解してみた。

すると、中のポットに樹脂製の支柱が干渉している模様。(クリックで拡大表示)
PreSonus Firebox repair-1

六角断面の支柱を回して向きを変え、ポットとの間に若干の隙間ができるようにした。
PreSonus Firebox repair-2

取付けマージンの小さすぎる箇所が所々にあり。他にも支柱と電子部品の干渉が見られる。
PreSonus Firebox repair-3

支柱の圧迫によりポット自体にダメージが出たのか、他のポットと比べて隙間・弛みが見られるので、ナイロンタイで締め付けた。
PreSonus Firebox repair-4
結果、音量レベルの不揃い・不安定は解消。(^_^)v
PHONESノブのガリも出てたのでそちらも締め付けた。どうやらこのポットは構造的にケースが変形しやすい。

【ヘッドホンジャック改造】
TC Desktop Konnekt6とヘッドホン出力の音を聴き比べてみると、当機は明らかに音像がぼやけて聞こえる。
チェックを進めるとヘッドホンジャックのスリーブが筐体に直に触れているのが原因と判明。
手元にあったパネル絶縁型ジャックに交換した。純正は スイッチクラフト #112BX の互換タイプだが、より接触安定性の高いノイトリックタイプにした。
(スペースの制約上、他のタイプでは意外に設置が難しい感じだった。マル信MJ-187LP等ワッシャー径の大きいものはヘッドホンマークが隠れて見栄えが悪くなるので注意。)
PreSonus Firebox headphone jack replace
筐体側の穴径はステップドリルで11mmに拡張。
このジャックは元々6本の端子が付いている物(NMJ6HC-S)を一旦分解してスイッチ用端子を除去。組上げたあとで端子を折り曲げ加工している。
1mm(実測1.2mm)厚のPET板でパネル面の厚み調整シムとジャック下の絶縁シート(万が一のショート防止用)を作って取付け。
PreSonus Firebox headphone jack replace
この配線、ノーマル状態では Lチャンネル(チップ)が赤になっているが、キモチワルイので コネクタの端子を差し替えて L:白/R:赤 に変更した。

※修理・改造は自己責任でお願いします。この記事を元に工作を行った結果について、筆者はいかなる責任も負いかねます。

(撮影機材: SONY α57 + Tamron SP AF 60mm F2 Macro + Clip-on Soft Light Screen)

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