マイクいろいろ〈レビュー〉

ナレーション、ボーカルの収音を主な用途に絞ってチョイスしてみました。

(1) CAD Trion 7000

短い胴体と硬式野球ボールサイズの巨大な球形グリルがアンバランスな、何とも可愛らしいデザインのリボンマイク。
人目につくところにセットされると、マイクというよりは観測機器の風情。
取扱いには特に気を使わなければならないが、膨よか・穏やかな音が欲しい時の隠し球。
PAの現場で使った場合、比較的ハウリングが起きにくい。
響きの少ない場所で人工的に残響を付けたいとき、よくこれをオフマイクで使う。
【使用上の注意】ファンタム電源印加厳禁、強風厳禁、縦置き保管厳守
横置きで放置するなどしてリボンが伸びてしまった場合には、治具などを使って修正が必要になります。
リボンはごく薄いアルミ箔で非常に破れやすいため、カメラや時計の組み立てが出来るくらい手の器用な方以外は、手を出さない方が賢明です。
リボンのたるみでお悩みの方はご相談下さい。

(2) Electro-Voice Cardinal

コンパクトで扱いやすいコンデンサマイク。
ワイドレンジの中に若干ハイ上がりのクセを感じる音質だがバランスが良く、嫌な感じではない。
音源との距離によって積極的に音作りしやすいチューニング。
テクニカルなボーカル向け。

レトロなロゴの入ったミッドナイトブルーのベルベットポーチが付く。EVさん、分かってらっしゃる。

(3) MXL V67G

低価格帯のコンデンサマイクの中では特にクセが無く、フラットで落ち着きのある音質。
この中では一番扱いやすい特性で、気持ちに余裕ができる。
ピカピカ金メッキグリルで高級感のある仕上げも◎(難を言えば、付属のソフトケースがちゃちい。)
バイオリンなどの弦もよく録れる。
初心者にもおすすめの1本。

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